耕運機による事故の危険性

農業用具としての耕運機

 日本には、農業によってその生計を立てる人が沢山います。それは、近代社会においても同じです。そんな人たちを支えてきたのが、農業用具です。

 これまでの歴史の中で、沢山の農業用具が生まれてきました。最初は農具です。これは、人力や畜力を主体として作動する道具の事です。最もわかり易い道具で言うと、鍬と鎌ですね。鍬は畑や田んぼを耕す為に、鎌は雑草を刈る為にそれぞれ開発されたものです。これらは機械化学が発達した今でも、沢山の人たちから愛用されています。

 ただ、やはり文明の発達を無視するのはおろかな事だということから、農具も徐々にその形態を変えていきます。その発展形が農業機械です。

 農業機械は、燃料や電動機などを動力とし、ある程度複雑な構造で形成されている農業用の機械の事です。例として顕著なのは、トラクターやコンバインです。トラクターは広大な面積の畑を耕すのに使用され、コンバインは田んぼの収穫の際に重宝されています。いずれも非常に高価ですが、それに見合うだけの仕事ができます。

 これらを総称して、農機具と呼んでいます。よって、耕運機も農機具の一つです。ですから、農機具とひとまとめにした場合、鍬も耕運機もトラクターも一緒くたになってしまうんですね。

 とはいえ、耕運機と鍬を両方使うという人も結構いるので、それも別におかしくはないのでしょう。どれだけ構造が違っていても、農業の為の道具である事に代わりはないのですから。

 

耕運機による事故の危険性

 耕運機は、そのサイズにかかわらず、非常に危険な機械です。耕す部分であるロータリーはとても硬く、それが高速で回転しています。もしこれが身体に接触しようものなら、大怪我に繋がる事は想像に難くないでしょう。骨折程度ならまだマシな方で、最悪切断という事態になりかねません。

 実際、そういった事故は日本中で起きています。原因は様々で、転んだり使い方を誤ったり注意不足だったりと、使用者の人為的なものもあれば、機械に不具合があり、使用者には何の不備もなかったにもかかわらず大きな事故に発展してしまった例も、少なからず存在します。

 耕運機は、ほとんどの農家の方が所持している機械です。そういう事もあって、その事故件数はトラクターに次いで二番目に多いとされています。ですが、これはあくまでも事故として処理された件数です。病院に行かない怪我の数を加味すると、恐らく最も多くなるでしょう。耕運機は非常に危険な機械であるということが、これでわかるかと思います。

 こういった事故を防ぐ為には、まず何よりも決して注意を怠らない事です。日頃からメンテナンスを欠かさず、使用の際には細心の注意を払い、スイッチのオンオフは常に確認する。子供の手の届く場所には保管しない。こういった事を守っておけば、事故の可能性は一気に減ります。

 メーカーの怠慢で起こった事故に関しては、お気の毒としか言いようがないのですが、事前に作動を行う事で、大きな事故に発展する事を防ぐ事はできるでしょう。

 絶対に安全だという先入観を捨てる事が、事故防止へと繋がります。